オンラインで処方箋を発行、わずか90分で自宅に避妊ピルが届く
米国では年間数百万人以上の女性が望まぬ妊娠をして産婦人科に駆け込んでいる現状がある。通常、避妊用ピルを処方して欲しい時には、実際に病院へ足を運び、医師から処方箋が発行されて初めて薬が処方される。
しかし、産婦人科まで足を運ぶことが困難な農村部の女性や、親のかかりつけ医の元に行かないと処方箋を受け取ることができない未成年者にとって、それは決して簡単なことではない。
そんな課題を解決するのが「Nurx」だ。Nurxは、直接病院へ足を運ばなくてもWeb上で簡単な手続きを行うだけで避妊ピルを直接自宅まで宅配してくれるサービスを提供している。
実際の利用の流れだが、まず利用者がWeb上で生年月日や喫煙歴、妊娠しているかどうかなどの簡単な質問に回答し、身分証明書の写真をアップロードする。Nurx登録医師が利用者の登録した情報を確認の上、避妊ピルを処方するための処方箋を発行し、Nurxを通して処方箋を受け取った薬局が避妊ピルを利用者のもとへ発送するという仕組みだ。
在宅のまま受け取ることも可能だが、最寄りの薬局を指定して受け取ることもできる。Nurxは、患者、医療提供者、薬局を単一のプラットフォームで接続することでオールインワン サービスを提供しているのだ。
料金については、まず処方箋をリクエストするのに30 ドルの診察料が必要で、これには、1 年間の避妊に関する医師との無制限のメッセージ送信が含まれており、その期間中いつでも処方変更をリクエストしたり、質問したりできる。また、避妊ピルの購入費用は、月額15ドルからで、健康保険に加入している場合は無料で利用することができる。
発送費用も無料で、一度に最高で3ヶ月分の避妊ピルやパッチを届けてくれる。本人にとっては年にたった一回の遠隔診察で、病院までわざわざ来院する必要がなく、さらには健康保険に加入していれば無料とくれば、利用者にとって利用しない手はないだろう。
米国ではNurxの他にも、Hims HersやRoなどのような医薬品配達サービスが盛り上がりをみせており、肥満防止薬、メンタルヘルス、ヘアケア、避妊ピル、ED、コロナ検査、HIV検査など様々な薬が在宅で手に入るようになり、差別化が難しくなってきている。各社取り扱う薬を増やしたり、提携する医師や薬局を増やしたりして差別化を図ろうとしているのが現状である。
女性に限らず、足腰の弱い高齢者なども医薬品配達のニーズがあると仮定すると、今後の日本市場においても、医薬品配達のニーズは今後確実に高まってくるだろう。