ビジネスモデルを図解で紹介するデータベース
Bizgramは、企業のビジネスモデルを9マスの図解と解説で紹介するギャラリーだ。ビジネスの仕組みをより多くの人が知り、「ビジネスって面白い!」とか「自分だったらこう考えるかも」といったきっかけをつくるために生み出された。主に、企業で新しい事業を立ち上げようとしている人や、起業家、またはビジネスを学ぶ学生など、ビジネスモデルに関心のある方が対象だ。
2026年5月、Bizgramは有料サブスクリプション型サービスから、無料公開ギャラリーへ移行した。このページに掲載されているBizgram自体の図解(9マスの図)は移行前に制作されたもので、図中の「会員登録をすると使える機能が増える」「利用料」「決済」「月額または年額で支払う」などの表記は当時のビジネスモデルを表現したものだ。現在は会員登録・利用料・決済はいずれも不要で、すべてのコンテンツを誰でも無料でご覧いただける。
ビジネスモデルは3×3のマスに沿って記述するなど、共通のルールにそって図解が視覚的に表現され、その戦略や構造の要点を理解できるようにしている。共通のルールを用いることにより、一度ルールを学習することさえできれば、複雑なビジネスの概念を、誰もが理解しやすいようになる。
もともとは、書籍「ビジネスモデル2.0図鑑」の内容が元になっている。2018年に出版され、国内外で10万部以上発行された。続編として「ビジネスモデル3.0図鑑」も出版している。BizgramはそのWeb版のような立て付けで、本には掲載しきれなかった内容もふくめて、2020年の公開以来、週に1回程度のペースでビジネスモデルが追加されてきた。最終更新は2026年3月27日で、それ以降は新規追加・更新を停止している。
Bizgramには、掲載するビジネスモデルに一定の選定基準がある。それは、可能なかぎり、社会性、経済性、創造性の3つを満たしているビジネスを載せるということだ。
1つめの社会性とは、その事業に関係するあらゆるステークホルダーを犠牲にしないビジネスが展開できているかどうかを指す。その中には、従業員や取引先もいれば、サプライチェーンの中にいる労働者や地域、地球環境など広く様々な関係性がある。社会性を犠牲にして、経済性だけに振り切ってしまうと、まわりへの配慮に欠けたビジネスとなり、特定の個人の犠牲が生まれたりなどリスクが顕在化して持続可能性が薄れることになる。
2つめの経済性は、ビジネスとして成り立ち、しっかり儲けが生まれる仕組みになっているかどうかを指す。いくら社会にとって良いことでも、経済性がなければ事業を続けることはできない。優れたビジネスモデルには、顧客にお金を払いたいと思わせる何らかの価値があり、その価値が他には生み出せない独自性や優位性があり、その価値を生み出すための持続的なリソースや体制がある。
3つめの創造性については、そのビジネスが属する業界や商品、ドメインを「起点」として、現在の当たり前である「定説」に対して、それを打ち破るような「逆説」が生み出せているかどうかを指す。Bizgramでは「逆説の構造」としてそのフレームワークを紹介している。逆説が強いほど、そのビジネスは「非常識」であるが、逆説が成り立つビジネスは創造的で、場合によってはそれが優位性や話題性につながり、強みとなる。
ギャラリー化の経緯
Bizgramは2020年の公開以来、有料サブスクリプション型のサービスとして運営してきた。コンテンツ閲覧の一部を有料会員(エキスパートプラン)限定にし、月額または年額で利用料をいただく仕組みだった。
しかし、生成AIの進化によりビジネスモデルに関する情報の届け方が大きく変わってきていることや、コンテンツを継続的に追加・更新する運営モデル自体の限界が見えてきたことから、運営チームで議論を重ねた結果、2026年5月より全コンテンツを無料公開するギャラリーサイトへ移行することを決断した。これにあわせて、新規会員登録・有料プラン申し込み・お気に入り・記事プレゼント機能などのインタラクティブな機能はすべて停止し、シンプルに「過去のコンテンツを誰でも自由に閲覧できる場所」として残すことにした。
本ページの上部に表示されている「Bizgram」自体のビジネスモデル図解は、移行前の有料サブスクリプション時代の構造を示したものだ。図中の「会員登録」「利用料」「月額または年額で支払う」「決済」「売上」などの要素は、ギャラリー化以降は存在しないが、Bizgramというサービスがどのような考え方で運営されてきたかの記録として、そのまま残している。
今後は、運営元である株式会社図解総研のnoteや公式サイトで、活動状況や新しい取り組みについてお知らせしていく予定だ。