契約手続き x 電子署名・クラウド
クラウドサインは、「紙と印鑑」を「クラウド」に置き換え、契約作業をオンラインだけで完結させるサービスだ。
使い方としては、契約交渉済みの契約書を、クラウドサインにPDFファイルでアップロードし、契約相手のメールアドレスに送信する。その後、相手が同意することで契約を結ぶことができる。さらに、過去の契約書の履歴は一元的に検索できる。
こうした特徴から、今まで紙と印鑑では数日かかっていた契約作業が、クラウドサインによって数分で完了できる。これにより、契約の速度が上がるだけでなく、郵送代、紙代、インク代等のコストや、事務作業にかかっていた間接的なコストまで削減できる。
また、プラン内容によっては、AI契約書管理機能がある。この機能を使うと、AIによって、契約締結日や契約相手名称などさまざまな契約書情報を自動で解析・入力し、効率的に契約書を管理できるようになる。
さらに、APIを使うことで、社内システムや外部サービスなどのツールと連携可能になっている。すでに使っているツールと連携ができることで、社内への導入難易度が下がり、受け入れの抵抗を減らす効果が見込める。
こうしたツールになれていない人でも、シンプルで直感的なUIで使いやすく、そうした点でも導入したときのハードルが低い。
単に契約作業の効率を良くするだけでなく、サービス全体を弁護士が法律監修をして運営していることも、安心して導入しやすい理由になっているだろう。
そもそも、契約において内容の改ざんを防ぎ、当事者を特定(証明)できることがポイントである。従来は日本では印鑑登録(実印)という制度が普及していることもあって、内容の改ざんが難しく本人証明がしやすい「紙と印鑑」の組み合わせは、契約において利便性が高く、相性がよいものだった。
一方、クラウドサインでは、弁護士ドットコム株式会社が、契約書データへ電子署名を付与することで内容の改ざんがないことを保証し、メールアドレスを指定した上で専用のURLをクリックさせることで当事者を特定している。
さらに、認定タイムスタンプを付与することで、確定時刻に電子データが存在していたこと、並びに電子データがその時点から改ざんされていないことが証明可能になる。
このように、契約におけるポイントをデザインとテクノロジーで解決し、従来のやり方を再設計することができたのだ。
他の電子契約のクラウドサービスと大きく違う点についても注目したい。
それは、政府が求めるセキュリティ基準を満たしているクラウドサービスの証である、ISMAPに登録されていることだ。暗号化通信や、保存ファイルの暗号化、IPアドレス制限などで、重要なデータを守っている。
ISMAPに登録されていることで、大手企業や官公庁などセキュリティに敏感な顧客にとっても安心して導入しやすい側面があるようで、今では250万社以上に導入され、累計送信件数は1,000万件を超える。また2018年のグッドデザイン賞を受賞するなど、日本のリーガルテックを代表するサービスの一つとなっている。