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Free Standard株式会社

Retailor

ブランドの公式リユース品販売をサポートするスタートアップ

基本情報

企業名
Free Standard株式会社
公式サイト
https://freestandard.co.jp/retailor
タグ
  • スタートアップ
  • サステナビリティ
  • グッドデザイン賞
  • EC
  • 特許
  • アパレル
  • サーキュラーエコノミー

逆説の構造

  1. 起点
    中古品
  2. 定説
    ブランド以外の他社が売る
  3. 逆説
    ブランド自身が自社で売る

ビジネスモデルの解説

ブランドの利益になる「中古品の再販」を一気通貫で支援

中古品というと、これまではリサイクルショップやネットオークション、フリマアプリなどで売買されるのが一般的だった。買った人や売る人の間で気軽にやりとりできる一方で、ブランドやメーカーにとっては利益にならない上に、「どんな状態で売られているのか分からない」「偽物が出回るかもしれない」という懸念があった。中古市場は便利な反面、ブランドの価値を守るのが難しく、品質のばらつきや顧客とのつながりが途切れてしまう課題も抱えていた。消費者にとっても「本当にこの商品は本物なのか」「ひどく汚れていたりしないだろうか」といった不安が残るものだった。
こうした懸念や不安を解決しようとしているのが、Free Standard株式会社が提供するRetailor(リテーラー)である。Retailorは、ブランドやメーカーが自社で中古品の再販(リコマース)を始められるサービスだ。外部の中古市場を利用するのではなく、ブランド自身が公式に商品を回収し、整備して販売できるのが大きな特徴である。Retailorでは、商品を引き取るところから、真贋の確認、クリーニングや補修、保管、撮影、販売チャネルの構築、物流までを一括でサポートしており、ブランド側は手間をかけずにリユース事業を始められる。 導入例として、セレクトショップの「SHIPS」ではRetailorを活用して、2025年7月から自社のブランド公式リユースサイト「SHIPS CYCLE MARKET」を開設している。また、英国発のブランド「HUNTER」では、着用機会が減ったブーツやバッグなどを無料で回収し、状態を確認してクリーニングや修理を行い、良好な商品だけを再販売している。ブランドが責任をもって再流通を管理するため、消費者は“中古だけど公式”という信頼できる選択肢を得ることができる。 Retailorはこうしてブランドが中古品を回収して再販するまでの一連のプロセスを「リコマース・オペレーション・システム」として、ブランドごとにカスタマイズ提供し、初期費用・月額利用料・オペレーション費用を収益源として運営している。 このモデルが広がることで、いくつもの変化が生まれている。ブランドにとっては、一度売ったら終わりだった商品を再び自社で扱えるようになり、売上だけでなく、商品をより長く大切に使ってもらえる仕組みをつくれるようになった。さらに、リユース品を通じて新しい顧客にブランドを知ってもらうきっかけが増え、中古販売によって新たな利益やファンの獲得にもつながっている。手ごろな価格で購入した人がその後新品を選ぶようになったり、ブランドとの関係が深まったりと、リユースが「次の購買」への入口になる動きも見られる。 消費者にとっては、気に入ったブランドの商品を手軽に試せたり、手ごろな価格で再び手に入れられたりする機会が増える。中古品でもブランドが保証してくれる安心感があることは、これまでの中古市場にはなかった魅力といえる。さらに、環境の面でも、商品の寿命を延ばすことが廃棄物の削減につながり、循環型の消費を促す動きになっている。 Retailorの取り組みは社会的にも注目されており、2023年度にはグッドデザイン賞を受賞している。受賞理由には「すでに作られた商品の価値を見直し、環境負荷を減らしながら持続的な成長を実現する」という点が評価されたとある。単に中古品の販売利益がブランドに入るというだけでなく、商品が人から人へと良好な状態で循環するサーキュラー型の消費を生み出している点も支持されているのだ。 これまでの「売って終わり」という当たり前を変え、ブランドにとっても消費者にとっても、そして地球にとっても、三方よしの新しい流通の形を実現するサービスである。
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