人手や資金に限りがある非営利団体の強い味方
多くの非営利団体にとって、オンラインで寄付を募ることは長らく高いハードルだった。クレジットカード決済の導入には、審査や契約、システム構築が必要で、特に小規模な団体や任意団体にとっては大きな負担となっていた。その結果、活動資金を得る機会を逃す事例も少なくなかった。
この課題を解決するために生まれたのが、オンライン寄付DXシステム「コングラント」である。寄付募集、決済、支援者情報管理、領収書発行を一体化して提供し、団体の寄付活動全体にかかる時間と労力を大幅に削減している。2025年3月時点で3000以上の団体が導入し、累計寄付流通額は100億円、寄付件数は123万件を超える。運営するコングラント株式会社は、社会課題をビジネスで解決するITサービス事業を展開していたリタワークス株式会社から独立して設立された。
最大の特徴は、寄付募集から決済、支援者情報の管理、領収書発行までをワンストップで提供する点にある。決済手段はクレジットカード、Apple Pay、Google Pay、PayPay、Amazon Pay、銀行振込、郵便振替など多様で、支援者のニーズに応じた幅広い選択肢が揃っている。団体に代わって決済代行会社との契約や審査を担うことで、即日でのオンライン寄付受付を可能にし、寄付募集のハードルを大きく引き下げた。
利用の流れはシンプルだ。団体はコングラント上で寄付募集ページを作成・公開し、支援者はこのページを通じて寄付を行う。決済完了後には自動的に領収書が発行され、集まった寄付金は月末締めで集計されて、翌月20日までに決済手数料や事務手数料を差し引いた金額が団体の指定口座に振り込まれる。
ITに強い人材の確保が難しい団体でも運用できるよう、機能は直感的かつ使いやすく設計されている。寄付募集ページの作成、支援者情報の管理、領収書作成など必要な業務を容易に行えることが、人手や資金に限りがある団体にとって大きな利点となった。これにより、支援者との関係構築や継続的な支援の促進につながっている。
このビジネスモデルは月額利用料と決済手数料によって成立している。サービスは無料から利用できるが、機能拡張を求める団体向けに月額4000円のライトプランや8800円のスタンダードプランが用意されている。有料プランでは決済手数料が3.4%に抑えられ、公開できる募集ページ数が増加し、年間を通じた寄付活動の幅が広がる。
コングラントは単なるサービスの提供にとどまらず、団体の寄付活動を支援する伴走者としての役割も重視している。新たに月額寄付者を募る団体向けには「マンスリー寄付挑戦プログラム」を実施し、セミナーや目標設定支援を行う。こうした取り組みにより、小規模団体が寄付活動をはじめやすい環境を整えているのだ。