おしゃれで低価格を実現した家具ブランド
イケア(IKEA)は、オランダに本社を置くスウェーデン発祥の家具量販ブランドだ。「より快適な毎日を、より多くの方々に」というビジョンのもと、各国で郊外の大規模な販売店舗を展開している。また店舗内にはレストランやカフェを併設しており、ショッピングの途中で店内で休憩できる。近年、「IKEAオンラインストア」を通じたインターネット通販も行い、業績を伸ばしている。
今では多くの人が知るIKEAだが、元々は1943年に雑貨店として創業した。当時は、需要があるものを何でも取り扱う店舗だったそうだが、1947年に地元の家具店と契約して開始した格安販売がヒット。1951年以降は家具販売に集中するようになったという。その後、同業他社の価格競争にさらされるようになった中で、生み出されたのが組み立て前の製品を部品ごとに分けて隙間なく梱包する「フラットパック」方式だ。
IKEAはデザイナーを雇用して自社で家具を設計し、カタログと合わせて提供することで、購入者が自身で家具を組み立てられるようにしている。これにより、梱包面積を減らし、組み立てにおける人件費なども削減している。分解式家具は、できるかぎり薄く小さく梱包され、自動車のトランクに積んで持ち帰ることができる。
低コストを実現するための工夫は他にもある。例えば、イケアの店舗は倉庫一体型となっており、別で家具の保管場所を借りる必要がない。広大で、歩いているだけでワクワクする店舗は、コストを下げるための工夫にもつながっている。分解式家具に加えて、低コスト化のための工夫を重ねたことで、IKEAは低価格家具のブランドとして世界中で人々を惹きつけている。
日本では、郊外のイケアストア9店舗に加えて、最近では、都市化に向けた対応も進めており、都心型店舗「IKEA原宿」「IKEA渋谷」「IKEA新宿」の3店舗も展開している。先述の店舗のユニークさもIKEAの特徴ではあるが、人々のライフスタイルや社会の環境は変化する。分解式家具という強みを活かしながら、都市化やオンライン化といった新しい流れにも柔軟に対応できている。