1億ドルを調達。米国発「次のユニコーン」
オンラインショッピングの市場が拡大した現代社会では、返品や売れ残りは小売事業者にとって大きな損失になっている。さらに、それらが廃棄されることになれば環境にも悪影響を与えることになる。
こうした状況を踏まえ、より持続的な消費を促すために、ECサイトで返品された商品を扱う物流サービスをはじめたのが2010年創業の米国企業「Optoro(オプトロ)」だ。米国のECサイトの返品率は15%程度とされる。むだな資源を減らすという意味でサステナブルであることも時代のトレンドに乗っている。
同社が展開する「Optitune」というサービスが特にすごいのは、返品されてきた商品を自動的に選り分けてベストな再販先を決めるところにある。ここに同社の技術が詰まっているといっても過言ではない。
再販するだけでなく、必要に応じて修理したり(修理業者のネットワークも抱えている)、リサイクルや寄付にまで回したりもする。同社が作成したサービス紹介の映像では「ネクストベストホームにデリバリーする」と言っているが、同社のサービスをわかりやすく表現している。
OptoroはBtoC向けには「Blinq」、BtoB向けには「BULQ」という再販サイトも自前でつくり、出口も用意している。一見すると廃品回収業者に近いけれども、それをテクノロジーを用いて現代的な方法でやっているのが特徴。
2010年創業でありながら社員は500人以上。なおかつ1億ドル以上をすでに調達していて「次のユニコーン(評価額が10億ドル以上で、非上場のベンチャー企業)」と評されるほどに成長している。