購買データの蓄積でサービスを多面的に強化
Instacartは、北米の食料品買い物代行配達サービス。買い物客はWebサイトやアプリから注文すると、買い物代行者(パーソナルショッパー)が注文情報を踏まえて店舗に買い物に行き、商品を受け取って買い物客のもとへと配達する。最短1時間で商品が手元に届き、忙しい買い物客にとっての人気サービスとなっている。
Uber Eatsのように、配達を行った買い物代行者は収入を受け取る。提携する小売業者の数も300を超え、各地に2万5000の店舗が買い物を行う対象となっているため、購入できる商品数も豊富だ。
Instacartの価値は、なんといっても届くまでの時間が短いこと。活動する買い物代行者は数十万人を超えているため、マッチングがしやすい点もこのスピードに影響しているが、裏側での仕組みにも価値を高める秘密がある。注文に買い物代行者を割り当てるには、配達場所、配達商品、購入場所の在庫まで考慮する必要がある。Instacartは、商品情報や購買情報などの購買に関連するデータを蓄積し、割り当てる際のアルゴリズムの改善を重ねている。
蓄積したデータが活用されるのは、配達時間の最適化にとどまらない。購買に関するデータは提携している小売業者に共有する他、Instacart上でのメーカーによる広告出稿にも用いられている。買い物客の購買情報を踏まえて出稿できる広告はニーズも高く、同社の広告ビジネスは成長を続けている。
サービスの価値がどこにあるかを見極め、その価値が強化されるようにしていくのはプラットフォームの重要なテーマ。Instacartの仕組みは、その参考になるはずだ。