世界水準の血液検査が自宅で受けられるセルフ健康チェックサービス
KDDI株式会社(以下、「KDDI」)が提供する「スマホdeドック」は、専用の血液検査キットを活用することにより、自宅で簡単に健康診断が受診できるサービスだ。このサービスは、忙しい専業主婦や自営業者など健康診断を受ける時間が確保しにくい人や、遠隔地に住んでいるため健康診断を受けられない方々を対象に、2015年に開始された。
「スマホdeドック」の利用手順はシンプルだ。利用者はまず専用アプリやサービスサイトに登録し、血液検査キットをオンラインで申し込む。検査キットが自宅に届けられたら、自身で採血し、キットを郵送する。その後、約1週間で検査結果がマイページで確認可能になり、結果に基づいた医学的アドバイスや病院検索機能を利用できる。
もし検査結果を見て気になることがあれば、30日間は無料で専門家(医師)に健康相談をすることも可能だ。KDDIは株式会社エス・エム・エスと提携しており、資格を持った医師・看護師・管理栄養士がアプリを通じて保健指導を行うようにしたことで、利用者の検査だけにとどまらず生活習慣改善を促す狙いだ。
サービスの主な検査項目は2種類ある。一つ目は生活習慣病の検査で、生化学14項目のチェックにより動脈硬化・心筋梗塞などがないかを4,980円(税抜)で検査することができるサービス。2つ目は、ピロリ菌の有無と胃粘膜の萎縮を血液からチェックすることで、胃がんのリスクを7,980円(税抜)で検査できるサービスだ。
このような郵送型血液検査サービスは他にもあるが、中でもスマホdeドックの特徴は、自治体や健康保険組合(以降、「健保」)の「特定健康診査」(以降、「特定健診」)への導入を行ったことだ。企業の健康診断への導入は他社でもされているが、自治体や健保への導入は珍しい。
導入に際し、KDDIは2015年10月に特定健診未受診者への対策として全国20の自治体で実証事業を行った。その結果、特定健診を受けずにいた人にも、郵送型血液検査の手軽さが受け入れられて高い健診申込み率へと繋がったほか、検査結果に問題があった人の3人に1人は病院へ行ったことが分かり、サービスの有効性が示された。
こうした実証事業からスマホdeドックは自治体や健保からの信頼を獲得し、KDDIは自治体と連携して、特定健診対象者向けの申込サイトや特別価格での提供体制を構築した。
また、自治体が市民に受診を促しやすくできるよう、自治体や健保から被検者に個別メッセージや健康情報を送信する機能も用意し、利便性を上げた。こうした取り組みの結果、2020年4月時点で139もの団体に導入された。導入団体の内、102団体が自治体と健保だ。
気になる血液検査の精度について、スマホdeドックは株式会社リージャーと提携し、厚生労働省から承認されたデメカル血液検査セットFFを使用。 このデメカル血液検査セットFFは、CDC(米国疾病管理センター)の脂質標準試験にも合格し世界標準の検査精度をほこる。
そして、リージャーが開発した即時血漿分離デバイスにより、1回の検査に必要な血液量が0.065mlと従来の検査に比べて約150分の1の分量で済むので、採血でたくさん血を失う心配もない。
KDDIはこのサービスを通じて、セルフメディケーションの推進や定期的な健康チェックの習慣化を促し、利用者の健康管理支援を目指している。今後も、健康診断の新たな選択肢として糖尿病や高脂血症などの生活習慣病の重症化防止にも貢献することが期待される。